代用食

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明日から三連休なのですが、99は潰れているし、明日はインフルエンザの予防接種がある訳で…。
折角の三連休なのに遠出も出来ず、余り意味がなかったりします。
名古屋とか関西辺りに遠出しようかとも思いましたが、今更宿をとるのも馬鹿らしいですし、交通費も馬鹿になりません。
それでなくとも、庶民は爪に火をともす様な生活だというのに…。

庶民の生活と言えば、警視庁保安部生活課の調査にこんなのがありました。
1946年の調査で、調査対象は136世帯(内訳は会社員25、労働者37、商人38、官公吏14、無職17、医師、事業家、重役、布教師、農業が各1)。
調査項目は3つで、
 (設問1)1日3食とも米飯を食べていますか?
   重役・医師100%、商人47%、無職12%、会社員12%、労働者11%、官公吏0.7%。
 (設問2)3食とも雑炊を食べていますか?
   無職12%、労働者11%、会社員0.8%。
 (設問3)3食とも代用食ですか?
   無職29%、会社員12%、労働者11%、商人5%
なんか眉唾な調査結果ではありますな。

そうした戦後の時代。
本物は無くて代用品が闊歩します。

東京で流行ったのが一旦作った味噌に蒸した芋を混ぜて量を増やした芋味噌と言う代物。
しかし、同時に、江戸味噌を尻目に、地方の味噌が東京に進出してきます。
信州味噌はそうした味噌の一つです。
この時代、味噌は味噌汁だけでなく、代用食のパンに塗られると言った使い方もされています。

甘味が無い時代、サッカリンやらズルチンと言った人工甘味料と共に、チョコレートの模造品として作られたのが、グルチョコと言う代物です。
これはカカオ豆が統制品だった為、その輸入が解禁となるまでの徒花的製品で、統制外だったカカオバターの副産物であるココアに、グルコースを配合して固めたもので、グルチョコと言うのは、グルコースチョコレートの略です。
そう言えば、子供の頃、ヴァン・ホーテンのココアに白砂糖を加えて、ちょっとだけお湯を垂らして練ったものをパンに付けて食べたのを思い出しました。
今思えば、あれはグルチョコのなれの果てだったのかも知れませんね。

有名なのは、魚肉ソーセージです。

最初は大正時代にその製造が試みられていたもので、最初は、蒲鉾や竹輪の原料だった魚の擂身をケーシング(ソーセージの皮)に詰めて、ボイル又は燻煙したものでした。
1935年、夏鮪が値下がりした為、その利用法として、鮪の肉でプレスハムに似た製品を造る事に成功し、これを「ツナハム」と読んでいました。
ツナハムはその後も幾度か商業的な生産と販売が試みられていましたが、時は戦争への道驀地で、日の目を見る事はありませんでした。
それが脚光をあびたのは、1953年にビキニ環礁で行われた米国の水爆実験により、付近海域で漁獲された鮪から放射能が検出されてから、鮪類の売り上げがめっきり落ち、価格が暴落した事が切っ掛けでした。
この時に、余った鮪を使って魚肉ソーセージを作る会社が続出し、その数、ピーク時には百数十社に及びました。
1955年には月に1,000万本も作られ、人々の食卓に上るようになります。
この魚肉ソーセージブームの原因は、価格が安かった事、ソーセージという形態が時代にマッチした事、業界的には、これが水産練製品に分類された事から保存料を使う事が出来た為、特に冷蔵を必要とせず、一般の小売店でも売る事が出来た事が挙げられます。
結局、この魚肉ソーセージブームは一過性のものに終わり、世は本物志向で、豚肉を使ったソーセージへと移っていった訳ですが、それが今や食品偽装やら汚染物質の混入やらで大混乱だったりする訳で…。
最近、魚肉ソーセージが再び見直されてきているのは、そうした時代の反動なのでしょうかね。

バターの代用品はマーガリンです。

マーガリンは、普仏戦争中、バターの欠乏に悩んだフランスで、ナポレオン3世が「バターの代用になるもの」の懸賞を募集した事が切っ掛けで生まれました。
この時に、化学者のムリエと言う人が、牛脂肪に牛乳を混ぜてバターに似たものを作って見事賞金を貰いました。
この製品をムリエは、「マーガリン」と称していました。
この言葉は、種々説がありますが、「マーガリン」が真珠のような光沢を持っている事から、ギリシャ語で真珠を意味する「マルガロン」から来たという説が有力です。
初期のマーガリンは、今と違って、可成り動物の脂肪に近いものだった事が伺えます。

日本では、マーガリンは「人造バター」の名称で、1909年、横浜で山口八十八と言う人が製造を始めました。
これは大正初期にもうバター市場を脅かす事になっており、業界では政府に、「人造バター」取締りを要求し、1934年、「バタート人造バタートノ表示ニ関スル件」と言う商工・農林省令が公布され、「バターニ非ザル食用脂肪ヲ販売セントスルトキハ其ノ容器又ハ包装ニ『バター』ナル文字ヲ用フルコトヲ得ズ。但シ、『人造バター」ナル表示ニ付テハ此限リニ在ラズ」と言う風に定義されました。
この呼称が、「マーガリン」になったのは戦後の事。
マーガリンが決して代用バターではなく、高品質な製品を作る事が出来るようになり、また成人病の関係からマーガリンが評価されて来た為、名称問題が起こった時、人造バター業界は進んで「マーガリン」と言う呼称を使い始めたと言います。
因みに、米国では、"Margarine substitute"と言う広告が出た事があります。
訳すと、「マーガリン代用品」ですが、これは「バター」の事だったという笑い話のような話もありました。

笑い話と言えば、1996年、フランスのIPSOSと言う世論調査会社が、世界の食文化に関する調査を行いました。

日本、米国、英国、フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、ブラジルの8カ国で、自国料理が最高と思っている国民の割合が最も多いのは、フランスで95%、次いでイタリアが93%、スペインが88%と続きます。
最下位は英国で32%。
でもって、日本と米国は何故か同率で5位の67%でした。
…って米国料理って何だろう?

米国では、外国から来たお客をもてなす為にレストランに行く際、「何処の国の料理にしましょうか?」と聞く唯一の国民だそうですが…あれ?

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