岡フグの食べ方

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今年もこの日が訪れました…黙祷…と言う事で、今年も震災直後の阪神電車の線路と阪神高速道路を貼り付けてみたりする訳で…。
もし、親が寝返りをとっさに打たなければ、早くも天涯孤独となる所でしたっけ。

当時、親が住んでいたのが東灘小学校近くの県営住宅だったので、住人達はその集会所に集まって一夜を過ごしました。
周りは殆どが倒壊状態で、援助物資が東灘小学校に来たのが2~3日後でした。

今はその教訓も生かされていると思いますが、少なくとも2~3日は援助物資が来る事はありませんし、電気やガスは結構早くに復旧しますが、水は中々復旧することはありません。
だからこそ、現在の住まいは水が止まっても水運びに苦労する事が嫌で戸建てにしましたし、目の前は用水路ですから、水が止まったとしても、一応、雑水くらいは自前で調達できますし、しかも、家の近くには水源となる井戸がありますから、飲料水は其処まで汲みに行けばOKか、と。
お金があれば、庭に井戸でも掘りたいのですが、こればかりは中々(ぉ。

さて、前置きが長くなりました。

中華料理は何でも食材にしてしまいます。

例えば蛙。

これは、日本でも牛蛙を食材にしているので、決してマイナーなものではありません。
居酒屋なんかで時たま出て来ますし、品質表示に寛容だった昔は、「雀」と言えば、実は蛙であることが珍しくなかったりします。
中華料理では、蛙は青蛙を使います。
雨蛙は小さすぎ、牛蛙は大きすぎて肉が硬く、蟇蛙は皮膚の瘤に毒素がある、とされていましたから論外。
てな訳で、青蛙になった訳。

料理法は簡単で、青蛙の後ろ足を掴み背中を下にして、首筋の方を包丁で素早く首の皮1枚を残してぶった切る。
落ちかけの頭を掴んで皮を剥がすと、足の先まで綺麗に剥けるとか。
内臓は棄て、卵と精子は残します。
中華鍋に油を入れ、これを熱した後、生姜と蒜をさっと炒めてから、蛙を入れて炒めますが、最低でも10匹、1度に調理するのは20匹が理想だとか。
肉の色が変わると紹興酒、時間をおいて醤油、砂糖と水を加えて蓋をし、ちょっと蒸して最後に五分切りの細葱を加え、さっと炒めて完成です。
蛙はフランスでも食べますし、東南アジアでも食されていたりしますから、余り下手物とは言えないかも知れません。

広東料理には「鳳凰湯」と言うスープがあります。
鳳凰と言うのは、中華的レトリックで、実は鶏の足の煮込みスープのこと。
日本では大衆的な鶏の手羽先なんかは、中国ではレストランで予約しないと手に入らないほど高級食材として扱われています。

豚だって、ホルモン焼(一説には大阪弁で「ほるもん」(棄てる物)が転訛したと言う話があったりする)とか、もつ鍋は大衆的な食べ物ですが、昔は豚の胃袋、心臓、腎臓、舌、尻尾に至るまで、ゴミ扱いでした。
これまた、中華料理では貴重な材料です。
豚の頭は、例えば2.5kgほどのものを綺麗に洗って、甘酒1.5kgと細葱30本、茴香15gを加えて煮、暫く沸騰させてから、醤油1カップと砂糖50gを入れて弱火で煮込み、汁が減り、粘っこくなったら出来上がり。
これ、鎮江の名物料理だそうです。

逆に、日本ではよく利用されている牛蒡は、中国では食べられていなかったり。
何でも利用する中国にしては珍しい事です。

珍味と言えば、広東料理の「三叫び」と言う料理ですが、これは動物愛護団体の人が観れば失神すること請け合いの料理。
食材は生まれたばかりの目の開いていない赤裸の子鼠。
中華鍋でサラダ油を熱して、材料を入れてさっと炒め、珍味が「チッ」と叫んだら、素早く皿に移す。
皿から健啖家の箸に摘まれて、「チッ」と叫び、口の中に入れて噛むと、珍味は三度「チッ」と叫んで昇天。
この三叫びを堪能する事がこの料理の醍醐味だというのですが、現代の日本人にはこの感覚は判りません。
もう一つの食べ方は、食材を籠に入れたまま蜜の中に漬けて蜜で溺死させるものもありますが、生きたまま口に放り込むと言うのが通の食べ方だそうで…何とも食欲というのは色々な事を考えるものだ、と。

因みに、日本でも子鼠を食べて死にかけた武将がいました。
かの有名な独眼竜こと伊達政宗で、下手物の食べ合いを挑まれて、鼠の生まれたばかりの子を味噌汁にして食べたら、これが当って死ぬ一歩手前まで行ったとか。
流石伊達者と言うか、何と言うか…でもこれを渡辺謙がやったら視聴率も好感度も急降下間違いなしですね。
でも、「へうげもの」なら有りかもしんない。

フランス料理も、中華料理と同様、様々な食材を使います。

エスカルゴなんかは良い例ですが、「クレーム・デクルヴィッス」と言う料理がありました。
これ、材料は何かと言えば、ザリガニです。
と言っても、何処にでもいるアメリカザリガニではなく、エクルヴィッスと言う種類のザリガニでないといけません。
これは、アメリカザリガニの様に生命力が旺盛ではなく、水の清らかな渓谷に棲息しているザリガニで、欧州の一流料理店では、生息地の渓谷を1箇所年間契約で買い占め、獲れたザリガニを地下室の暗所にある生け簀で生かしておいて、客の注文に応じて、即座に調理する様にしています。

最も通の食べ方が、玉葱と人参とパセリの微塵切りを、タイム、ローリエと一緒にバターかオリーブ油で炒め、殻の儘のエクルヴィッスを入れて赤くなるまで炒めたら、塩胡椒して、ブランデーと白ワインで煮立て、火を付けてアルコールを飛ばし、殻の儘出すもので、お客はそれを手掴みで、殻を剥きながら食べると言う、一般のフランス料理では考えられない食べ方をするものです。

日本ではこれの代用品として北海道で獲れるザリガニがあり、大正天皇の御大典饗宴のメニューに入れられました。
御大典饗宴の出席者は2,000名で、その為に3,000匹を必要とし、宮内省大膳頭の知人が第7師団の師団長をしていた誼で、8月に師団の兵士達を動員して獲って貰ったと言います。
そして、日光にザリガニを送ってもらい、大谷川に生け簀を張って御大典の行われる10月まで飼っておき、10月初めに生き残りを京都二條離宮の厨房に運び、厨房の片隅に四方を金網で囲んだ生け簀を作り、御大典に臨みました。

ところが、御大典の直前にザリガニが全部消失する怪事件が発生します。
当然、離宮内での重大事件ですから皇宮警察も飛んできて、捜査を始めます。

しかし、3時間くらい経った後で、ザリガニが発見されます。
厨房の壁際に、こっちに5~6匹、あっちに20匹…要は逃げてた訳。

原因は、厨房の隣室で寝ていた厨房員の1人が、出しっ放しの水道に眠れずに、蛇口から水面まで布切れを垂らして水音を消して寝たことでした。
しかも、電灯は付けっぱなしにしていたので、暗がりに行きたがって布切れを伝って外に出て行ったと言う訳。
最終的に何とか捕まえることができて、宴席に穴を開けることが無く、誰も腹を切る必要も無かったのでした。

因みに、このタイトルでもある「岡フグ」と言うのは…。
あ、書くと動物愛護協会が飛んできて、ブログが炎上しかねないので、これ以上のことは書きませんが、肉が河豚の様に白く透き通り、歯当りも風味も、河豚に似た所もある食材です。
煮ると盛んに泡立ちますが、味噌を少し入れると美味しくなるそうですが、ちょっと姿を想像すると食べられませんね。

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