備忘録-睡眠障害の診断フロー

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今日は良い天気でしたが、朝からちょっとCPAPのメンテナンスを行っていたので、出遅れが響き、八重洲ブックセンターに行っただけでした。

昨日、インフルエンザの予防接種に行った時、そこの医者から真顔で、「睡眠時無呼吸症候群なんてのは、全く医学会に存在しません。あれはマスコミが作った造語です」と脅された(苦笑)ので、何となく不安になって、医学書を漁りに行った訳で。
何のことはない、睡眠時無呼吸症候群についても医学専門書はありますし、睡眠外来に関する医者向けの診療関係のメソッド本も多数出ています。
どうも、そのお医者さんの知識が古かっただけのようです。

米国には睡眠医学会と言う団体があり、そこで2005年に睡眠障害国際分類第2版(ICSD-2)と言うのが策定されていて、この中で睡眠障害の分類を8つに分けています。
1つ目は不眠症候群、2つ目は睡眠関連呼吸障害群、3つ目が中枢性仮眠症群、4つ目が概日リズム性睡眠症候群、5つ目が睡眠時随伴症群、6つ目が睡眠関連運動障害群、7つ目が孤発性の諸症状、正常範囲内と思われる異形症状、未解決の諸症状で、最後の8つ目がその他睡眠障害となっており、この中には79の診断名がリストされています。
これに睡眠障害を扱う際に鑑別診断として登場することの多い症候群として、付録Aが他の場所で分類できる諸病態に伴う睡眠障害、付録Bが精神疾患に伴う睡眠障害を挙げています。

このICSD-2を基に、厚生労働省の委託研究費で、「睡眠障害医療に於ける政策医療ネットワーク構築のための医療機関連携のガイドライン作成に関する研究班」と言う組織が、主要な睡眠障害の診断手順を公開しています。
この診断ガイドラインは、一般医療機関向けと睡眠医療専門施設向けに分かれており、一般医療機関向けは、ICSD-2のカテゴリーの内、1つ目~4つ目の中味をスクリーニングして診断チャートを作成しています。

診断チャートは9つの設問フローからなっています。

先ず、良い睡眠が取れているかを問診します。
睡眠障害は多くの身体的疾患や精神疾患により惹起されるものなので、折に触れて先ずこの問診を行う必要があります。

…そもそも、「良い睡眠」の定義とは何ぞや…だったりするのですが、まぁ先を見ていきます。

睡眠の問題があると判断されれば、どの様な睡眠の問題があるかを特定していきます。
それは、不眠なのか、過眠なのか、睡眠中の呼吸異常なのか、睡眠中に異常感覚や不随意行動があるのか、睡眠中に異常行動が見られるのか…。

…と言っても、横で寝ている夫婦や川の字になって寝ているのなら兎も角、自分の部屋で寝ているとか、1人暮らしだとそんな事は分からないよなぁ。

不眠であったとして、同時に食欲の低下や興味の減退が見られるのなら、鬱病の疑いがあるので、精神科や心療内科を紹介しなさいとあります。

睡眠中に呼吸停止や強度の鼾、日中に過剰な眠気があるならば、睡眠関連呼吸障害の疑いがあるので、睡眠関連障害の診断ガイドラインに進みます。

…自覚症状が無い場合は、こうした判断は難しそうですね。
私の場合は、日中に過剰な眠気、未だに15時以降になると眠気を催すので、こちらに落っこちた訳ですが。

睡眠中や睡眠の前後に異常感覚や不随意運動などの睡眠に関連した神経・運動症状がある場合、睡眠関連運動障害の疑いがあるので、その診断ガイドラインに進みます。

…これまた異常感覚や不随意運動って何でしょうね。
ヘルニアとか腰痛とかだと異常感覚と言うのは大体分かるのですが。

充分な睡眠を確保しているにも関わらず、日中の過剰な眠気がある場合は過眠症の疑いがあるので、その診断ガイドラインに進みます。

…私には過眠症という言葉はない…とゆーか、最近はどんどん睡眠時間が短いですが何か。

睡眠中に大声を上げたり、歩き回るなどの異常行動がある場合は、睡眠時随伴症の疑いがあるので、その診断ガイドラインに進みます。

…良く夢中歩行症、所謂、夢遊病と言うのが有りますが、それなんかはこれになるのかしらん。
寝言で大声を上げる場合もこれなのかねぇ。

昼夜逆転など睡眠・覚醒できる時間帯の異常がある場合は、概日リズム睡眠障害の疑いがあるので、その診断ガイドラインに進みます。

…夜勤をする人とかはこうした症例がありそうですね。

最後に単純な不眠の場合は不眠症の診断ガイドラインに進みます。

さて、睡眠関連呼吸障害に含まれる主要な疾患は、中枢型睡眠時無呼吸症候群(CSAS)、チェーン・ストークス呼吸(CSB)、閉塞型睡眠時無呼吸症候群(OSAS)、睡眠関連低換気/低酸素血症症候群(SHVS)ですが、慢性心不全の場合に起きる可能性が高いCSAS、OSAS、閉塞性肺疾患や神経筋疾患が関係するSHVS以外、98%以上の確率でOSASになるそうです。

激しい鼾や無呼吸があり、日中過眠(EDS)の様なSDB関連症状或いは睡眠中の窒息や喘ぎ、頻回の覚醒、起床時の爽快感欠如、日中の疲労感、集中力欠如の内、2項目以上が該当するとSDBを疑って、経費的動脈血酸素飽和度測定装置若しくは簡易モニターによる睡眠時検査とエプワース眠気尺度(ESS)なるものを用いて自覚的な昼間眠気の評価を行います。

その結果、無呼吸・低呼吸指数(AHI)又は3%酸素飽和度低下指数(ODI)が5未満且つESS<11ならば、軽症で経過観察となります。
因みに、AHIとは1時間当たりの無呼吸と低呼吸の比率の事で、ODIとは1時間中の動脈血酸素飽和度の低下回数の事です。

AHIまたは3%ODIが5以上15未満及びESS<11の場合で、心疾患や脳血管障害の既往症がなければこれまた軽症と診断されます。
既往症があれば、次の検査を行います。

AHIまたは3%ODIは5未満ですが、経皮酸素飽和度(SpO2)が90%が5分以上持続する場合はSHVSの疑いがありますので次の検査に進みます。

AHIまたは3%ODIが15以上またはESS≧11の場合は治療の必要なSDB若しくは過眠の睡眠障害が疑われるので次の検査に進みます。

次の検査は終夜睡眠ポリグラフ検査(PSG)です。
…と言っても、私はこれを受けていないのですが、本来はこれを受けるべきなんでしょうねぇ。

その結果、AHIが5未満で入眠時のREM睡眠(SOREMP)、周期性四肢運動障害(PLMS)、筋弛緩を伴わないREM睡眠(RWA)、REM睡眠行動異常症(RBD)が認められた場合は、その他の睡眠障害となります。

AHIが5未満でSpO2<90%が5分以上持続するとSHVSとの診断。

AHIが5以上で閉塞型呼吸障害が50%以上ならOSAS。

AHIが5以上で中枢型呼吸障害が50%以上ならCSAS。

AHIが5以上で暫増暫減呼吸パターンが5分以上持続するならCSBとなります。

私の場合は簡易検査でAHIが5以上となったので、PSGを経ずに、閉塞性が50%となってOSAS診断が成されたのでしょうね。
て事で、暫し備忘録的にこの話を続ける。

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