備忘録-どんな人が罹るのか

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最近、ここ数日、ウェブリブログの調子が悪い状況が続いています。
システムのI/Oが非常に高い状況が続いているとのことですが、せめて有料会員と無料会員の環境は分離してくれないかなぁ、と思ってみたり。
有料の方が恐らく少ないと思うし、それなりに数が把握できるので、環境構築も簡単なのではないだろうか、と。
無料の方は様々な要因で増えたり減ったりするので、I/Oの予測などが付かないのではないかと思うので、せめてそのくらいのサービスはしてくれないだろうか…。

もう今週は、SASの話に特化している訳だが。

こうしたSDBやSASの疫学研究については、1993年に行われたWisconsin Sleep Conhort Studyと言うのが最初です。
これによれば、30~60歳の男性のSDB有病率はAHI5以上を基準とした場合24.0%、AHI15以上になると9.1%と言う数値が出て来ます。
同年代の女性だと、それぞれ9.0%と4.0%で男性に極めて多い病気であるとされています。
当時としても予想外に高い数値ですが、2001年のSouthern Pennsylvania Cohort Studyでも、男性741名、女性1,000名に対して行った調査の結果、AHI15以上の男性で7.2%、女性2.2%と極めて近い数値になっています。

更に米国では、SASと高血圧症、冠動脈疾患、脳血管障害との関係を明らかにするため、予めPSGでSDBの有無と程度を確認した一般住民約6,000名を対象とした調査、Sleep Health Stydy:SHHSが実施され、この基礎データでも40歳以上の男性(2,648名)の58%、女性(2,937名)の47%がAHI5以上のSDBを持っていることが確認されました。
うち、AHI15以上のSDBでは男性の25%、女性の11%に達しています。

年代別では40歳代で10%、50歳代で16%、60歳代で19%と増加し、以後は20%で一定となります。
習慣では鼾をかく人の28%がAHI15以上となっていますが、一方で鼾をかかない人の9%もAHI15以上となっていました。
また、肥満が高度になるに従い病的SDBの頻度が増すとされていますが、BMI30以上でも32%であり、BMIが25以下でも10%に見られます。

欧州では2001年に行われたSpain Cohort Studyの報告があります。
これは、男性1,050名、女性1,098名の合計2,148名を対象に2段階で調査を行い、AHI5以上の有病率は男性26.2%、女性28.0%の数値を得、更にAHI15以上の有病率は男性14.2%、女性7.0%となっています。

アジア人を対象とした研究では、韓国と香港からの報告があります。
韓国の報告は欧米の成績と類似していますが、香港のSDB有病率は他の報告よりも明らかに低い数値でした。
但し、この報告は被験者僅か259名のPSGデータで母集団1,616名の推定をしており、しかもPSG検査の対象者を希望者にしている点、また、PSG未実施者を一律に「SDB無し」と判定しているなど、バイアスのコントロールや解析方法に問題があります。

欧米のSDB調査では、有病率が極めて高い傾向に有りますが、その値には少なからず差異があります。
その一部は研究対象の性差や年齢構成に由来するものであると考えられます。
そこで、性別や年齢階層別にデータの提示が可能な報告を抽出して、数値を比較すると、ほぼ最初の調査に似た成績になっていきます。

因みに、日本の場合、香港や韓国以下で、SDBの有病率に関する信頼できる報告が少なかったりします。
例えば、被験者男性140名、女性僅かに19名について、今では信頼性に問題がある簡易モニターを用いて無呼吸指数10以上の頻度が7.5%以上あったと言う報告や、予め質問紙票により選別した被験者1,199名に対し、習慣性鼾+昼間過眠の一部をアプノモニターとパルスオキシメーターで検査してAHI10以上の頻度が男性で3.3%、女性で0.5%であったと言う報告、パルスオキシメーターで3%ODIが5以上の頻度は40.5%、3%ODIが15以上の頻度は9.0%であると言う被験者男性1,424名の調査結果くらいです。

これらの報告は、用いた検査機器の診断感度や信頼性に問題があったり、対象者の選択バイアスが充分にコントロールされていないので、信頼性に問題があります。
運転中の睡眠で新幹線が脱線したり、バスの事故などが発生したりしているのにも関わらず、こうした調査が充分に行われていないのが現状です…だから、先の医者の様に、「学会では信頼されていない」などと言う人が出て来るのでしょうね。

2006年に、簡易呼吸循環モニターを用いて、職域の男性従業員を対象にSDBの有病率を調査した報告が日本でも行われています。
対象は、1,128名の男性従業員(平均年齢が42±10歳、平均BMI23.2±3.3)で、圧センサーによる呼吸気流と酸素飽和度を計測する簡易モニターを用いて行った者です。
それによれば、AHI5以上が25.4%、15以上が6.4%、30以上が1.8%と言う数字が報告されています。
また、同年代の職域の男性従業員305名を対象とした2008年の調査では、AHI5以上が59.7%、15以上が22.3%、30以上が6.6%と極めて高い有病率を報告しています。
ただ、被験者数が少ないので、高いのかも知れませんが。
これまた、男性従業員ばかりの調査であり、女性に関する信頼できる報告は日本では全くありません。

このSDBの有病率は人種差があると言われています。
少なくとも男性に限っては、日本人のSDB有病率は欧米並みかそれ以上と言う事が考えられると言えます。
多民族国家の米国の調査成績によると、コーカサス系白人と比べ、黒人やアジア人にはSDBが多いと言われています。
アジア人の場合は肥満者でなくともSDBが多いのですが、これはOSASを発症しやすい顔つきをしていると言う事だそうです。
また、顔貌が似ることから、OSASは親から子へと遺伝します。
更に固い食物を嫌う習慣は、咬筋の発達を障害して下顎の矮小化と下方回転を齎し、OSASの発症を助長する可能性があります。
日本人も欧米型の食生活になっていると言われて久しいので、今後益々OSASが増える恐れがあると言えます。

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