世界の超長距離列車を乗りつぶす

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今日は7月の予定だと夏休みだったのですが、8月になるとリリース日になって、月半ばになると上つ方への資料のレビューになってしまい、当初の意気込みは何処へやら、やる気の起きないこと夥しい。

結局今年は、夏のチャーター便を全然撮影出来ませんでした。
まぁ、LCCを含め中近距離の国際線が充実しているので、余りチャーター便が参入する余地がありません。
なので、飛来数もかなり少なめになっています。
唯一注目を浴びたのが、広島に飛来したNew Gen Airで、8/11に撮影しに行って、とんぼ返りで東京に戻ればたこ虹の野音に参加できるなぁと思ったのですが、豪雨の影響で躊躇していたら宿も飛行機もなくなってしまい、諦めました。

昔は、寝台列車が数多く走り、夜間に移動できるのが良かったのですが…。

と言う事で、最近読んでいた本について。

『世界の超長距離列車を乗りつぶす』(下川裕治著/新潮文庫)

日本では1泊が精々ですが、世界には何泊もして超長距離を走る列車が多数有ります。
例えば、日本ではシベリア鉄道がよく知られていますが、実際には、ウラジオストクからキエフに走る列車が最長だそうです。
ただ、キエフ行きは昨今の政治情勢から見て運行されていません。
同じ様に、平壌からモスクワというのもありますが、日本から乗る事は出来ません。
なので、日本人が乗る事の出来る最長距離の列車はシベリア鉄道のウラジオストクからモスクワに行く列車だそうです。

日本の鉄道旅行本は、基本的に平均的な日本人が自身の収入で乗る事が出来る列車を取り上げています。
更に、海外での治安を考慮して、殆どの場合は特急列車、しかも冷房の効いた一等車または二等車、座席の無い場合は一等または二等寝台車に乗る事が多かったりします。
こうした特等車は、食事も食堂車を利用出来たり、ふかふかの寝台で寝ることが出来たりするので、楽に移動できる訳で、殆どの人達はこうした旅行を行う訳ですが…。

この作家はこうした大名旅行的なものは一切排除して…と言うか元々の出自がバックパッカーなので、出来るだけ安い経路、安い移動手段を選択します。
そうしたイメージが付いてしまったが故に、折角の豪華列車に乗っても、自由席の座席車しか乗れないと言う宿命を背負っています。

なので、一発目はインドの超混雑列車。
寝台のチケットを取ったは良いものの、当初指定席は無く、三段の寝台に20人が詰め込まれている状態。
空席が出来てやっと寝台を確保出来たものの、先住の指定外の人間を追い出さないと寝られないと言う選択を迫られます。
そもそも、こんな芋の子を洗う状態の列車なんか乗りたくないのですが、そこは作家としての力量で、読者をあたかもこの列車に一緒に乗っている様な気持ちにさせてくれます。
ただ、こんな状態を描写されたら、インドの列車なんか絶対に乗りたくないと思うのですけどね。

次が一転して中国の広州発ラサ行きの列車。
インドだけでお腹がいっぱいなのですが、更に読み進めます。
こちらはインドほど混雑している訳では無いのですが、ラサという地に鉄道が走ることの意味を教えてくれます。

そして、現在乗る事の出来る最も長い距離の列車であるシベリア鉄道のウラジオストク発モスクワ行き。
これも、一等寝台車に乗っているのならば、楽しい旅になるのでしょうが、わざわざ庶民が乗る二等寝台をチョイス。
変わらぬ風景、そして不味い食事に辟易となって、段々とモチベーションが下がっていく様子が窺えます。
そんな中、明るいカナダの長距離列車のサイトを見て、更に士気が低下、本来なら、大西洋を渡ってカナダに行くはずが、日本への帰国の途についてしまいます。

最後2章はカナダと米国です。
両方とも、ちゃんとした寝台車があり、それなりにお金を掛ければ快適な旅が出来るのですが、バックパッカー旅行作家のイメージが邪魔になり、そうした快適な旅に背を向け、ひたすら座席車で寝る日々を綴っています。
そもそも、旅行というのは非日常の楽しいものを想像するのに、わざわざ修行僧の様な修行をせずとも、と思うのは私だけでしょうか。

安い旅ばかりをしているイメージのある作家だから仕方ないとは言え、何だか可哀想になってきてしまいます。
とは言え、こうした旅が染みついているので、今更、快適な旅など出来ないのだろうな、と思ったりして。

読んで苦痛を味わうのならばお勧めですが、この本に書かれている旅に関しては、余り参考にならないのでは無いかと思いますね。
現地行きの交通費を除き、11万円ちょっとで、これら総ての旅が出来るそうですが、流石にこんな目に遭ってまで旅行はしたくないですね。

ま、受取り方は様々かも知れませんが。


鉄路2万7千キロ 世界の「超」長距離列車を乗りつぶす (新潮文庫)
新潮社
2018-07-28
下川 裕治

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