眠い人の植民地日記

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zoom RSS 世界から消えた50の国 1840-1975年

<<   作成日時 : 2019/04/17 23:34   >>

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学生時代、神戸の端から端まで通っていました。
なので、途中下車すれば三ノ宮に寄れる訳で、とは言え、貧乏だったので余り三ノ宮に寄っても何が出来る訳で無く、寧ろ、県庁前の市立中央図書館に入り浸っていました。

1階は普通に借りる事の出来る書架が並んでいましたが、2階は専門書が多かったのを覚えています。
それでも、全く借りる事が出来ないのか、と言えば然に非ず。
借りられるラベルのついている本であれば、専門書でも借りることが出来ました。
時々借りていたのが、港町神戸らしく切手の本。
それも洋書で1冊の分厚い本でした。

同じ系統では4冊セットの本もあったのですが、流石にそれは貸出し禁止の本でした。
何故、あの本だけが貸出し可能だったのか謎です。
その本は植民地も含め世界各地で発行された切手を網羅した本です。
日本でも郵趣関係の本はありますし、外国切手についての本はありますが、カタログ的な本は日本の切手に関するものだけですね。

今回の『世界から消えた50の国 1840-1975年』(ビョルン・ベルゲ著/原書房刊)は、ブラックペニーが発行された後、今は存在しない国や地域の切手を紹介しつつ、それらの地域や国々がどんな場所だったのかを紹介しているものです。
因みに作者は切手とは全く関係の無いノルウェーの建築技術者で、彼の書いた建築関係の著作は、世界各国の大学の建築学部で教科書として採用されているそうです。

そんな人が何故こんな本を書いたかと言えば、その人が切手収集家であったと言う事でしょうか。
海外の切手を集めていれば、これはどこの切手だろうって思うことが多いです。
特に古い切手を集めている人であれば尚更です。
うちも、母方の実家が海外と商売をしていたので、家に祖父が持ち帰ったと思しき海外の切手が多数有りました。
今となっては、一体どこの切手だ?と言うのも多数有ります。
そんなところから、どんな国なんだろうと言う興味が湧いて来るのも確かです。

そんな本の記念すべき1つ目の地域は、1840年に切手が発行された両シチリア王国です。
今のイタリア半島南部とシチリア島を版図とする、ブルボン王家の統治していた王国でしたが、余りにも貧富の差が激しい国であり、1860年のイタリア統一により呆気なく瓦解してしまいました。
両シチリア王国はまだメジャーですが、以降、一体どこにあるの?と言う様な国や地域が続きます。

オーストラリア南部にあったヴァン・ディーメンズ・ランドとかは、英国の植民地でかつ流刑地でしたが、今はこの地名は使われていません。
流刑地で名が売れたために、余りにもイメージが悪すぎるとして、1856年にタスマニアと改名されました。
現在ではそこにあった監獄が観光地として有名ですが/。

東欧には東ルメリアと言う国がありました。
露土戦争の結果、ブルガリアの一部としてマケドニアも含め、ロシアの影響下にオスマントルコから独立しましたが、英国やドイツなどの干渉により、ベルリン協定の結果、オスマントルコとブルガリアの緩衝地帯として設置された国でした。
これも徒花で、結局は1908年にブルガリアに併合されています。

インドシナに1888〜1890年の間、現在のヴェトナムとカンボジアの国境付近に忽然と姿を現わしたのが、セダンと言う国です。
これは1人のフランス人が築いた王国でしたが、彼は香港で中国人相手に貿易独占権を餌に大金をせしめます。
それに味を占めて、フランス本国で同じ様な事をしようとしますが、国からは無視され、世間からは詐欺師扱いされてしまいました。
官憲の手を逃れたこの男は、英国支配下の島に逃れますが、結局はコブラに噛まれて死に、フランス政府は直ちに王国の痕跡を抹消したのです。

こんな感じで、幾多の自称や他称の国々や植民地がこの本に登場します。

勿論、オレンジ自由国、カタンガとかビアフラ、それにパナマ運河地帯と言ったある程度有名になった国や地域も登場しますが、何れも儚く散っていった国や地域の成れの果てです。

最後は1800年から1967年までイエメンの内陸部に存在したアッパーヤファと言う国で終わります。

因みに、日本絡みでは旧ドイツの植民地であるカロリン諸島、シベリア出兵により日本軍が国をある程度支えていた極東共和国、そして日本が謀略により打ち立てた傀儡国家満州国と、米国が冷戦を有利に進めるため、日本から切り離して統治していた琉球が取り上げられています。
ただ、欧州基準での解説なので、正直、ちょっとこれはと言うところは無きにしも非ずです。
まぁ、この辺は訳者のフォローが最後に入ってはいますが。

これを見て、切手の本を見るとまた、味わい深いのでは無いでしょうか。

世界から消えた50の国 1840-1975年
原書房
ビョルン・ベルゲ

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